リゾートマンションを買ってはいけないと言われる理由とは

リゾートマンションの購入は夢のある話ですが、なぜ「買ってはいけない」と言われることがあるのでしょうか。その背景を解説します。
リゾートマンションの資産価値が下がりやすい理由
リゾートマンションは一般的なマンションに比べて資産価値が下がりやすい傾向があります。その理由の一つは、需要が限定的であることです。たとえば、都心のマンションであれば住み替えや投資目的での需要が見込めますが、リゾート地の場合は休日や長期休暇など、利用できるタイミングが限られます。
また、リゾート地の不動産市場は景気や流行の影響を受けやすいです。新しい観光地が誕生したり、交通アクセスが変わった場合に、今まで人気だったエリアのマンションの価値が急に下がることもあります。そのため、購入後に想定よりも売りにくくなったり、価格が大きく下落する心配があるのです。
管理費や維持費が意外に高いことが多い
リゾートマンションは共用施設が充実していることが多い一方で、管理費や修繕積立金が高額になりやすい点にも注意が必要です。温泉やプール、スポーツジムなどの設備は魅力的ですが、それらを維持するための費用が毎月かかります。
また、普段は利用しない期間も費用の負担が続くため「使わないのに毎月支払うことになる」という心理的な負担も無視できません。下記の表のように、意外とコストがかかる点をあらかじめ把握しておくことが大切です。
項目 | 内容 | 費用の例(目安) |
---|---|---|
管理費 | 共用部分の維持管理 | 月1~3万円 |
修繕積立金 | 建物の修理積立資金 | 月5千~1万円 |
駐車場代 | 車利用時に必要 | 月5千~1万円 |
購入前に知っておきたいリゾートマンションの特徴

リゾートマンションには、一般的な住宅とは異なる特徴がいくつかあります。購入前に知っておくべきポイントを整理します。
利用頻度と立地が生活スタイルに大きく影響する
リゾートマンションは、週末や長期休暇を利用して訪れるケースが多いです。そのため自宅からのアクセスや交通手段が大きく関わってきます。車で何時間もかかる場所や、公共交通機関の便が不便な場所だと、結局ほとんど利用しなくなってしまうことがあります。
また、立地によっては周辺にスーパーや病院、飲食店などの生活インフラが十分整っていない場合もあります。観光地としては魅力的でも、滞在中に不便を感じることがないか、しっかりチェックすることが重要です。
共用施設やサービスの充実度が物件選びに影響する
リゾートマンションの魅力のひとつに、共用施設やサービスの充実があります。しかし全ての物件に温泉や大浴場があるわけではありませんし、利用時間やメンテナンス状況にも差があります。事前にどのような施設があるか、実際に現地で確認しておくと安心です。
また、管理体制やセキュリティの状況、ゴミ出しのルールなども確認しておくと、後から「思っていたのと違った」と感じるリスクを減らせます。
後悔しないリゾートマンション選びのポイント

リゾートマンション選びで後悔しないためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。納得して購入できるよう、ポイントを押さえておきましょう。
実際の利用頻度や将来のライフスタイルを見据えて選ぶ
リゾートマンションを購入する際には、「どれくらい使うか」を現実的にイメージすることが大切です。最初は頻繁に通うつもりでも、仕事や家族の状況が変われば、思ったより利用しないケースも少なくありません。
また、将来的に売却する可能性や、家族構成の変化も見越して選ぶことをおすすめします。無理なく通える距離にあるか、周囲の環境が何年先も快適に過ごせる場所かを事前に確認しておきましょう。
維持費や管理体制、周辺環境を事前に確認する
ランニングコストがどれくらいかかるか、管理会社の対応はどうか、周辺環境の利便性や治安は良好かなど、購入前にできるだけ詳しく調べておくことが重要です。特に、次の点は必ず確認しておきたいところです。
- 毎月・毎年発生する費用の総額
- 共用施設の利用ルールやメンテナンス状況
- 将来的な大規模修繕の計画や積立金の状況
実際に現地を訪問し、管理会社や地元住民の評判も参考にすると、より安心して検討できます。
リゾートマンション購入に向いている人と活用例

リゾートマンションは誰にでも向いているわけではありません。どんな人に適していて、どのような使い方ができるのかを見ていきます。
定期的に滞在できる方や趣味を楽しみたい方におすすめ
リゾートマンションは、定期的に現地に行ける方や、別荘としての利用を考えている方には相性が良い物件です。たとえば、リモートワークで働ける方や、定年退職後に趣味の時間をゆっくり楽しみたいという方には、リゾート地でのんびりと過ごす生活が実現できます。
また、家族や友人と一緒に利用する拠点としても活用できます。夏は海や山でのレジャー、冬はスキーや温泉など、季節ごとの楽しみ方が広がります。
賃貸やシェア利用といった活用方法もある
自分が使わない期間は、賃貸に出したり、家族や知人同士でシェアする使い方も増えてきました。近年はリゾート地でワーケーション需要が高まっているため、空き時間を短期賃貸として運用することも可能です。
ただし、賃貸に出す場合はマンションの管理規約で制限がないか、周辺の賃貸ニーズがあるかを事前に調べておきましょう。
まとめ:リゾートマンション購入で後悔しないために知っておきたいこと
リゾートマンションの購入にはメリットもデメリットもあります。事前に情報を集めて、納得できる選択をしましょう。
慎重な情報収集と現地確認が鍵になる
リゾートマンションは非日常の雰囲気や共用施設の充実が魅力ですが、維持費や資産価値の低下、利用頻度の問題など、検討すべき点も多いです。購入を考える際は、実際の利用状況やコスト、管理体制をしっかり確認しておくことが大切です。
また、現地を訪れて周辺環境や生活のしやすさを自分の目で確かめることや、管理会社や地元の情報も活用すると安心につながります。家族とも十分に相談し、将来的な利用方法や売却の可能性も考慮して検討しましょう。